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”鬼”までもが逝ってしまった・・・ [プロレス]

またしても訃報記事である。。。

 

「銀狼のブログは、訃報ばっかりだ」とお叱りを受けそうだが、                                        なぜか今年は私にとっては通り過ぎるわけにはいかない方ばかりが                   亡くなってしまうため、何卒ご容赦願いたい。

 

 

 

昨日の早朝5時半に、元プロレスラーのラッシャー木村さんが亡くなった。

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プロレスに詳しくない方でも、一度は名前を耳にしたことはあるのではないだろうか?

 

大相撲の幕下力士であった彼だが、                                              1964年に力士を廃業しプロレス入りを決意。

それ以来、様々な団体で活躍してきたラッシャー。

 

 

そんな彼につけられたあだ名は”鬼”であった。

それも二種類の”鬼”である。

 

 

 

一つは”金網の鬼”

 

昭和40年代後半、ラッシャーは、今は無き国際プロレスという団体のエースであったが、                         人気や話題の面で、馬場率いる全日本や猪木率いる新日本に大きく後塵を拝していた。

そこでラッシャーは、話題作りのために「金網デスマッチ」を行ったのだ。

もともと地味なレスラーであったラッシャーだったが、                                   邪道な手法ではあったものの、その壮絶な戦いぶりにより、                              ”金網の鬼”と呼ばれ、一躍人気レスラーとなったのである。

 

しかし、所属する国際プロレスが崩壊。

行き場のなくなったラッシャーは、盟友アニマル浜口と寺西勇を引き連れ、                     新日本プロレスに乗りこみ、猪木に挑戦状を叩きつける。

 

彼ら3人は、完全アウェーのリングにあがり、                                       罵声やブーイングが飛び交う中、マイクを通してのアピールを行う。

特攻隊長的立場のアニマル浜口が威勢良く吠えまくり、                               リングを包む空気は殺伐としたものに。

いよいよ大将であるラッシャーにマイクが渡る。

そこで彼の口から出た言葉は・・・

 

 

『皆さんこんばんは。ラッシャー木村です。』

 

・・・

 

場内が失笑に包まれた。。。

 

ラッシャー曰く、「初めて上がるんだから、挨拶するのが当然だろう」

悪役レスラーというキャラクターを演じなければならないはずが、                            本来の人の良さを思いきり出してしまった。

 

しかし、これが彼のその後のレスラー人生の延命に繋がった。

 

新日本での猪木との抗争後、今度は馬場の首を狙うため全日本へ。

当初は馬場の敵役として戦っていたが、                                         ある試合後、いつものようにマイクを握った彼は突然こう言った。

 

「馬場~!これからはアニキと呼ばせてくれ~!」

 

場内は笑いと大歓声に包まれる。

 

これ以降、馬場とラッシャーは「兄弟タッグ」として                                      全日本プロレスの前座マットを盛り上げることとなる。

 

ラッシャーは、試合後に必ずマイクを取り、馬場や観客に語りかける事が恒例となった。

彼本来の人柄の良さ・温かさと、                                                            およそプロレスのリング上には似つかわしくない飄々とした「ネタ」の数々によって、                いつしかファンは彼を”マイクの鬼”を呼ぶようになる。

 

馬場の逝去後、三沢と共に全日本を離れNOAHに移籍するも、                           ラッシャーはマイクを持ち続け、ファンを楽しませた。

 

「茶番」だの「八百長」だの言われてきたプロレスの評判を逆手にとり、                        あえて道化師を演じ続け、プロレス界で新たなポジションを築いたのである。

 

その後、体調を崩してしまった彼は2004年に引退。

それからというものは、すっかり様子がわからなくなってしまっていたが、                     久々に耳にした話題は、訃報となってしまった・・・。

 

 

 

日本プロレス史において、                                                    力道山・馬場・猪木を初めとした様々な強者達が色んな伝説を作ってきたが、                  正統派のレスリングから金網デスマッチの邪道、そして晩年の道化師役と                     これだけ幅広い活躍が出来たのはラッシャーくらいのものであろう。

 

あらためて振り返ってみて、非常に稀有で貴重な存在だったと感じさせられた。

 

 

 

今頃は、天国で馬場さんや三沢と再会しているかな・・・

 

ラッシャー木村さん、どうぞ安らかにお眠り下さい。。。

 


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コメント 4

キャラハン

ラッシャー木村のマイクパフォーマンス好きでした。。
今年はホント亡くなられる方多いですね。。
ご冥福をお祈りします。。

by キャラハン (2010-05-25 09:01) 

銀狼

皆さん、いつもご訪問頂きましてありがとうございます(^^)

>キャラハンさん
あのマイクパフォーマンスは、荒々しい戦いの中で
一服の清涼剤でした。。。
もう今年は、訃報記事はこれを最後にしたいですね・・・
by 銀狼 (2010-05-25 19:27) 

nobu-ta

また一人、名レスラーが亡くなってしまいましたね。
ラッシャー木村選手がマイクを持った時の会場の雰囲気は何とも言えませんでしたよね。
ご冥福をお祈り致します。
by nobu-ta (2010-05-26 00:28) 

ユーフォ

心からご冥福をお祈り致します。

年齢を重ねると、冠婚葬祭はめでたい系から
弔意系に変わりますね・・・。
by ユーフォ (2010-05-26 23:33) 

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