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八ツ場ダム問題で思う事 [雑記]

鳩山新政権の閣僚の中で難問を抱えている筆頭は、長妻厚労相と前原国交相だろう。                   その前原国交相が、ついに動き出しましたな。

昨日行われた、八ツ場ダム現場視察・地元住民への説明会。

どうせ、素直に建設賛成派住民が出てくるとは思えなかったので、                             昨日のような説明会になる事は、政府側としても折込済みなんだろう。                    また、建設反対派住民に関しては、会場の入口で賛成派が中に入れないようにしていたとか・・・。

これから時間をかけて、どのような落しどころを模索していくのか。。。

 

まぁ、昨日のニュースを見ている限りでは、全く平行線というか、                              まずは顔合わせを果たして、これからお互いの腹の探りあい、という事なんだろうが、                もう少しだけでも、突っ込み合いをするべきではなかったんだろうか?

建設賛成派の住民の方々は、基本ボイコットだったが、                                 説明会の最後に来て、代表者が声明文を読み上げにくるというパフォーマンスを。                  しかし、書いてきたものを、ただ棒読みするだけという有様では、                             本当に中止を止めて欲しいという気持ちが、全く伝わらない。

こんなんなら、ちゃんと説明会に出てきて、                                      闊達な議論を交わしたほうが良かったのでは?と思わされてしまう。                         地元住民としては、世論を味方につけたいのであれば、                                 もう少し違ったパフォーマンスをするべきだったように思うのだが・・・

一方、前原国交相はというと、非常に低姿勢な中にも、                                      信念を曲げないという強さを表に出していた感がある。                                       冒頭で、深々と騒動のお詫びをするも、「建設中止は変えない」と発言。

しかし、それだけであれば、説得力がない。                                            政府案として、住民の方々に対する具体的な救済策が提示出来ないところが弱い。                 もっとも、住民との議論に至れば、それを出す用意はしていたのかも知れないが、                  相手が受身な状況で、きちんとそれが出せれば建設中止の気運を高められたかも、                 と思うのだが・・・

 

 

そんな事を感じながら、昨日はテレビのニュースを見ていたのだが、                        どうも私的にマスコミの報道姿勢に対する疑問というか、矛盾というか、                             とにかくひっかかるところが多すぎるので、ちょっとダラダラと羅列してみることにしたい。

 

自民党政権の時代は、NHKを始めとする各マスコミの論調は                               「建設反対派」寄りの報道に終始していた印象が強い。                                  それが、民主党政権となった途端に、ニュースで流れてくるものは                          「建設賛成派」の映像ばかりである。

詳しい事情がわかっていない人が(私もだが)、あのニュースを見たら                         地元住民は全員が建設に賛成のように映り、まるで前原国交相一人が悪者状態である。

端的にニュースで伝わる内容を捉えると、                                          ダムの建設が7割方終わっているのに、今更中止とは何事だ!                                 という雰囲気にしか映らないのだが、実際のところ、ダム自体は未だ着工なわけで、                                  それを明確に伝えているところは殆どないに等しい。                               

着工済みなのは、道路等の交通アクセス部分であり、                                   前原国交相も、それに関しては建設を中止させるとは一言も言っていない。

それに、1都5県の治水・利水が・・・という事を殊更に述べているが、                          八ツ場ダムが完成したところで、少なくとも治水効果は期待出来ないという事は、                       以前に国交省のお役人が認めている事も、ここでは殆ど触れられていない。

もともと八ツ場ダムは、1947年のカスリーン台風が発端で持ち上がった計画だが、               2005年に、当時の河川局長である清治真人氏が共産党議員の質問に対し、                「カスリーン台風級の雨量では、ダム効果は期待出来ない」と明言しているのだ。                  (ちなみに、この清治氏は2年前に我が札幌の市長選に自民推薦で立候補し、落選している) http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-02-26/04_01.html

また、2008年にも、民主党からの質疑に対し、「ダム効果なし」という政府答弁書が出た、             という記事が朝日新聞にも掲載されているのだ。

こういう部分をうやむやにして、建設賛成派vs前原(民主党)という図式を                       野次馬的に晒したい、というマスコミの意図が見え見えだと思う。

マスコミというのは、いつの時代も日和見的というか、                                     とにかく世の中の出来事を、見る側に面白おかしく伝えようとだけしている連中なんだろう。

しかし、長い間事なかれ主義で、流れのままに生きてきた日本国民も、                      ようやく立ち上がった末に、「政変」ともいうべき事態が起きたのだ。                            国民に変わろう・変えようという気持ちが起こり始め、政府も変わっていっているのに、                       マスコミだけは、従来のままの姿勢である。

当事者でない限りは、各マスコミが流す報道でしか情報を仕入れられないのだ。                    いい加減、パパラッチ的な報道姿勢から脱却して、真の情報を提供するようになってもらいたい。   そろそろ精神的に成熟したマスコミとならなければいけない事を気づいて欲しいものだ。

勿論、マスコミの後ろ側で、何かと情報操作を図っている輩がいる事は百も承知の上だが・・・

 

 

なんだかんだと、八ツ場ダムの件で思うところを書き連ねてみたのだが、                         私自身としては、基本的に建設中止に賛同している。                                   (地元住民の方には、申し訳ないが・・・)

前述の通り、国交省の試算でダムの治水効果が得られない、と出た以上は                        これ以上、多額の予算を使ってダムを造っても意味がないと思われてならない。

ただ、ダム建設中止に際しては、新政権が出す「内容を伴った」救済策ありきが前提だが。

今回の件で、群馬県長野原町の方々は「国に振り回された被害者」だという事は、                  私も認識しているのだが、元はと言えば官僚に乗せられた自民党政権が造った駄案が                 悪いからであろう。

かくいう私が住む北海道も、かつて国に振り回され、潰された過去を持つのだ。

10数年前に起きた、「北海道拓殖銀行」の破綻である。

北海道唯一の都市銀行を「国策」によって潰された、と私は今でも思っている。                     その結果が、今の北海道の経済状況の有様なのだ。

『拓銀がやばいらしいぞ』                                                      『じゃあ、試しに都市銀行が潰れた場合の事例を作ってみるか』                            『北海道で試してみる分には、それほど影響ないだろう』

非常に軽い例え話だが、大方こんな感じで「国策」に嵌められたと思われてならない。

(実際、拓銀が破綻をきたした後に起きた金融破綻では、拓銀を放置した政府が介入している)

このように、国に振り回される痛みは、多少なりとも理解は出来る上で、                  今回のダム建設は中止すべきだと思っているのだ。                                    それから比べれば、今回は民主党が自民党の尻拭いをしてくれる期待が                        まだ出来そうな気がするのだが・・・                                              (民主党からしても、この件がうまくいかなければ、これから先の政権運営に響くわけで・・・)

 

他にも疑問としてあがるのは、                                                      本当に、自民党としてダム建設をした方が良いと思うなら、何故自民党は声をあげないのか?          群馬といえば、福田親子の強固な地盤であり、                                    今回の長野原町を含む群馬5区は小渕親子の地盤でもある。                                                    また、自民党参議院の論客である山本一太氏の地元も群馬である。                           これだけ、自民党の有力議員を抱えていながら、何故彼等はこの問題を放置するのか?

それどころではないくらい、お家騒動が大変ということなのだろうか?

 

別に、私は"親"民主でもなければ、"反"自民でもない。

ただ、正常な国家運営が出来る政府になってほしいだけだ。

政治家や役人のご都合だけで、これ以上国民を右往左往させないで欲しい。

 

地元関係者には、何かと事情はあるのだろうが、                                     今回の衆院選で我々国民が選んだのは、民主党政権なのだ。

であれば、その民主党のお手並みを拝見させてもらおうではないか。

この件も含め、民主党がグダグダになるようであれば、                                    その時は、また我々国民が審判を下すだけだ。

 

そうやって、国民と政治家が切磋琢磨して、                                         成熟した国家を創り上げなければならない時にきているのだから。。。

 


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